SNSのあり方と「防災」

SNSのあり方と「防災」

スマートフォン普及やインターネットにより、災害時の情報が SNS の個人発信を通じて、広範囲に数多くの人々に拡散されることから、被災する人々の安否確認や支援物資などの要請につながっている事実があります。これまでにも2011年の東日本大震災、2016年熊本地震、さらには2019年の台風15号19号による千葉県房総半島での被害などが、人々から発信される個人の SNS を通じて、その甚大なる被害状況などが、数多くの人々に伝えられ、現地で被災する人々の困難を救ったケースもあるようです。一方では SOS などを掲載した個人的な配信が、既に解決したにも関わらず、多くの人々の手で拡散され続けてしまい、大きな混乱を招いたといったようなケースもメディア情報を通じて報道されております 。SNS を利用する人々の歴史は、まだ浅いこともあり、このような緊急時の情報を発信するルールなどが事細かに一般化されていないことから、これまでにも多くの問題も起こっているようですが、今後起こりうる災害時においても、スマートフォンなどから発信される個人的な災害情報などは、貴重なライフラインとして安否確認や支援物資の要請などにも活用されて行くのではないでしょうか。ネット上のSNS は使い方は次第によって、人々の命綱ともなるような大切な防災ツールとして活用していきたいものです。SNSにて配信される被災者の体験談などをからは、平穏時における日常的な生活での防災に対する意識を強く持つことなども、数多くの メッセージとして、発信されております。ご自宅の寝室の家具の固定、壁などの額縁などの落下防止、窓ガラスの飛散を防ぐためのカーテンや特殊フィルムの使用など、これまでの震災による数多くの人々の被災体験が、 SNS などを通じて拡散されております。 ネット上では、SNS などによる誹謗中傷によって多くの人を傷つけるといったような心のないコメントなども問題視されて、現代人のゆがんだ行動として、各メディアで取り沙汰されることもありますが、 SNS が災害時に多くの支援や助けを呼びかけ、人々の大きな拠り所となったことにも、私たちは目を向けなくてはならないのではないでしょう。